過去にクレジットカードやローンの支払いを滞納したり、自己破産・債務整理をおこなったりしてブラックリストとして扱われた人にとって、「ブラックでも作れるクレジットカード」「審査なし同然で作れるクレジットカード」といった情報があると、それを信じて申し込んでみたくなると思います。
しかし、よく読んでから申し込まないと、審査に落ちてしまったり、クレジットカードと思っていたものが別のカードだったり、例えクレジットカードが作れても気が付けば借金が膨らんでしまっているということがあるので注意してください。
ここでは、「ブラックでも作れる」「審査なしで作れる」というクレジットカードの注意点をまとめました。
目次
「作れる」と言っているけど審査に通らないカードをすすめている
「ブラックでも作れるクレジットカード」や「審査なしで作れるクレジットカード」と検索して出てくる情報の中には、審査が甘いとは言われてはいるけども、審査があるのはもちろん、到底ブラックの人では審査に通らないようなカードを紹介していることがあります。
例えば、楽天カードやヤフーカード(Yahoo! JAPANカード)、ライフカード(年会費あり)などのカードですね。
ライフカード(年会費あり)に限っては公式サイトに「過去に支払いの遅れがあった人でも作れる」と訴求していても、実際にカード審査に通過できる人の割合はかなり少ないのが現実です。
たまにこれらのカードでも審査通過ができることがあるのですが、そういった方は一度クレジットカード審査に落ちたので自分がブラックだと思っていたけど、実際はブラックじゃないケースです。
ブラックリストに載る条件と、滞納してもブラックにならない支払いについては以下ページで詳しく説明しているので、該当する方はチェックしてみてください。
記事タイトルが「クレジットカード」でも紹介しているのが「デビットカード」のことがある
「ブラックでも作れるクレジットカード」や「審査なしで作れるクレジットカード」といったタイトルの記事でも、結局おすすめしているカードが「デビットカード」のことがあるので注意しましょう。
クレジットカードとデビットカードの機能の違いを知らない人にとっては、「とにかくおすすめしてるカードを申し込めば大丈夫なんだな」という認識で申し込んだり、「デビットカード」という名前のクレジットカードがあると思って申し込んでしまうといったケースがあります。
しかし、クレジットカードだと思ってデビットカードを提示すると、店舗によっては使用できないので注意してください。(ガソリンスタンドや月々の支払いなどでは利用不可)
簡単にクレジットカードとデビットカードの違いを説明すると、クレジットカードが原則翌月払いなのに対し、デビットカードはカード払いをすると口座から即時支払われるという仕組みになっています。このように、クレジットカードは一時的にお金を借りるような仕組みになっているため、カード会社は申込者の信用度を審査する必要があるのですが、デビットカードに関しては財布から現金を出すのと大差ないため、審査なしも同然にカードを発行してもらえるのです。
デビットカードはほぼ確実に審査に通るというメリットがありますが、ポイントがあまり付かない、キャッシングを利用できない、保険が付いていない、ETCカードを発行できない、カード払いをしてもクレヒスが作れないなどのデメリットがあるので、デビットカードを申し込む方はこのあたりを覚えておくといいでしょう。
リボ払い専用カードのことが多い
例えブラックでも作れるカードが紹介されていたとしても、強制的に支払い方法がリボ払いに設定されている「リボ払い専用カード」になっていることがあります。
リボ払いとはどういう支払い方法かというと、毎月の支払い金額を自分で設定して 分割払いに似た支払いができるのが特徴で、支払いを遅らせたぶん手数料がかかるというものです。
例えば、20万円分実質年率15%のクレジットカードを利用して、リボ払いを月々5,000円の支払いに設定していると総額25万914円を支払うことになります。
この例だと一か月で20万円しか使っていない計算にしていますが、これに月々の支払いが入ってくると返済が追い付かない状態で手数料だけが膨らみ、気が付くと100万円以上の総額になって借金地獄になってしまったというケースもあるので注意してください。
リボ払い専用カードはひと月の支払い金額を利用金額よりも多く設定しておけば、実質一括払いにできて手数料がかからないようにできるので、リボ払い専用カードしか作れないという方にはこの方法がおすすめです。
それでも、気を抜くと利用金額が月のリボ払い設定金額よりも多くなってしまうこともあると思うので、利用明細が見れるアプリなどを使って定期的に支払い金額を確認することをおすすめします。
ブラックでも実質審査なしで作れるのは「家族カード」
クレジットカードは確実に審査があり、ブラックリストとして登録されている人は通常のクレジットカード審査に通過することは絶望的です。
それでも、家族カードであればすでにカードを持っている人の信用情報で申し込めるので、カードを所有する人が例えブラックでも実質審査なしで作ることができます。
家族カードとは、すでにクレジットカードを持っている親や配偶者といった家族の追加カードとしてもう1枚同じ機能のカードを発行できるというものです。
通常だと審査難易度の高いゴールドカードやプラチナカードであっても、家族が所有しているのであれば審査なしも同然に作れるので、自分がクレジットカードを作れないのであれば家族に相談して申し込んでもらいましょう。
ブラックでも作れる可能性があるとされるクレジットカード
ブラックリストとして扱われている人は、楽天カードやイオンカード、ヤフーカードなどは審査に通過できる可能性はほぼ無いと言えます。
それはなぜかと言うと、一般的なクレジットカードの審査基準は過去の支払い履歴(クレジットヒストリー)を最も重視しているからで、そこで信用を失っている人はいくら収入が多かろうと審査落ちとして扱われてしまうのです。
それでも、「外資系カード」や「消費者金融系カード」と呼ばれるカードであれば、過去の支払い履歴を重視せず、現在の収入を重視してくれるのでブラックでも審査通過は可能です。
外資系カードとは、発行元の会社が海外のカードで、日本とは異なる審査基準を採用しています。
過去の支払い履歴を最重視はしていないものの、多少は見られますし、審査基準自体は厳しい部類に入るので可能性はあるものの審査通過は難しいと考えてください。
可能性がある「消費者金融系カード」は支払い方法がリボ払い設定になっているので月々の支払い金額を確認してから利用しましょう。
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